明治六年一月一日に改暦されまして、グレゴリオ暦(新暦)により一般的に3月3日となりましたが、昔、つまり太陰太陽暦では上巳の節句として現在での4月頃に、行われておったようです。
それにしてもお雛様は可愛いですね。
内裏雛、つまり男雛と女雛の衣装は明らかに平安時代の宮中における装束です。
光源氏が見守る中、若紫が雛遊びをしています。 |
ところで、昨年はあまり深入りせずに書き込みしておりましたが、お雛様の並び順が東西で違うとだけ書きました。
かのこ庵の木目込みお雛様です。 |
詳しく書きますと、関東では明治以後、文明開化の影響を受けヨーロッパ方式を皇室にて、特に大正天皇が正式に採用するようになり、向かって左に内裏様、右にお雛様をお飾りするようになり、私どもも見習っておるということです。
一方関西では、日本古来の左を上位とするしきたりを伝統としておりますので、関東とは逆になっている、という次第です。女雛といいますか正しくは親王妃のことですが、髪型が二種類ございます。「大垂髪(おすべらかし)」と「古典下げ髪」と呼ばれる髪型です。五人囃子も並べる順序がちゃんとあるのですが、これ等をご紹介しておりますとキリがありません。
四国や大阪、富山からの商品は男雛は 向かって左側になっています。 |
でも本来の「菱餅」は、下から大地を現す緑、白は雪、ピンクは桃の花を表現しています。つまり春近い季節、溶けかかった雪の残る大地には緑の草が息づき始める一方で、桃の花が芽吹きだしている、という風情溢れた組み合わせなのです。かのこ庵では四月になりますと「お花見団子」を販売しますが、手元から緑、白、ピンクの順に串に刺して作ります。これはまた大地、雲、天上を表現したものとなります。昔から緑はヨモギを使用して色を若草色にしてきたわけですが、よもぎの薬草としての効用から、災厄や穢れを祓うお菓子として食されてきた歴史があるのです。
今回は少し深入りしたお雛様と和菓子のお話でした。
話題はガラリと変わりますが、昨日の定休日に県内某所の和食のお店の評判を聞きまして行ってきました。写真を見てわかった方は相当に「通」であると申しておきます。
流石に店内の雰囲気も料理も先ずは、お褒め申し上げます。しかし、画竜点睛を欠く、とはこのことかと感じました。
金額の割には盛りだくさんにして、凝ったしつらえなのですが、メインの籠盛りが来る前にお漬物が小皿にて用意されました。これが何処にでもある「刻みつぼ漬け」でして、漬物大好き人間の私としては、この時点で「さほどでもないか」と、思い込んでしまいました。せめて、ぬか漬けとまでは言いませんが、きゅうりの一夜漬けが2~3切れで良いのです。栃木市の近くの高級と言われる割烹料理店も数年前の話ですが、同様でした。それほど手が掛かるわけではないと思うのですが。手抜きです。そして、なぜかどちらも食後はケーキかゼリーにコーヒーです。冷凍のケーキを解凍し切り分けるだけです。手抜きです。お抹茶をなんて思いませんが、美味しい緑茶に今なら「桜餅」とか、夏なら「水ようかん」とか作ってはいかがでしょうか。和にこだわりを持ったお店と推察します。食後のお口直しも和で、とはそんなにも面倒ですか。ドーモ君な気がします。それでも、老いも若き女性たちもその辺、あまり感じることなく楽しんでおるようです。私が意地悪というか、うるさい、又は細かすぎるのでしょうか。
悩んでいます。
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