もう大分以前になりますが、アル・パチーノがアカデミー主演男優賞をとりました作品です。暫くぶりに見る機会がございまして、改めて感動を思い起こさせられました。
5年前に現役を引退した盲目の陸軍中佐を演じる訳ですが素晴らしい完成度の高い作品として紹介します。
色々なシーンの中で、盲目の彼の瞳は開いたままなのですが、一度たりとも揺らいだり、視線が彷徨う事の無い完璧な演技でした、が、作品の内容が実にいいのです。

ついでに書くなら、終わり近くのシーンの中で、端役ですが、政治学を教えるダウンズ教授役のクリステイン・コンロイが、私好みの、夕日の中で輝いている、素敵な熟女役でございました。
余韻の残る名画は、そんなにめったに出合うものではありませんが、未だ、ご覧になっていない方、一度はご覧になった方にも、もう一度と、心よりお薦め申し上げます。
話題は変わりますが、今週前半に、結構深い付き合いをしております仲間のお父様がお亡くなりになりました。よくご一緒にお話をしたこともあり、寂しい限りでございます。
お届け等のある時、よく通る道筋にあるお寺様の裏門にいつも感心させられる箴言(しんげん)が張り出されておるのですが、今週の箴言は「人間一生、酒一升 あるかと思えば あとわずか」、と、掲出されておりました。

メル友というよりも、歴史物の師匠とでも言うべきでしょうか、若き牧様より頂戴いたしました自家製カレンダーには、各月に相応しい和歌が所収されております。
七月のページは、「『ありとても たのむべきかは 世の中を 知らする物は 朝顔の花』 和泉式部」 でございました。
波立つ心の中をこの時代の和歌が、落ち着かせてくれているのを、しみじみと感じさせられます。
(結局、平安物で落着です)
0 件のコメント:
コメントを投稿