庵主が選んだとっておきのお漬物が、大阪の中央市場から直送されてきました。この時期、この漬物群をお待ちのお客様がかなりいらっしゃいます。お電話で「入りましたか」とのお問い合わせが結構ございます。
今年のお薦めはやはり「聖護院蕪・千枚漬」でしょうか。昨年も好評だったのですが、製造元さんを変えまして、より美味しいと、私が自信を持ってお勧めできる千枚漬が、届きました。つまり味見をしての結果なのです。
大変失礼かもしれませんが「千枚漬」というと、京都の例えば「大安」さんなどが有名です。しかし、地元、京都の人がまずお買い求めすることはありません。
話が長くなります。実は三十数年前、私は市内の全国的にも知られた漬物会社の研究室も担当しながら、半分は営業として全国を走り廻っておりました。特に名古屋から関西は別格で、ひと月の半分はあの辺りをうろうろしてました。名古屋や大阪の中央市場や、高名な漬物会社の社長たちとは随分お付き合いさせてもらいました。勿論、京都の中央市場や、小さな公設市場まで。
その友人ともいうべき人が、自分で漬物会社を創業してしまいました。私が地元、栃木市で和菓子のお店を開店して間もなくでした。たくさんある全国の漬物の中で、「あそこの品はどうも」とか「あそこはいけるぞ」なんて話し合っていたものです。何しろ研究室も任されておりましたから、美味しさの分析も得意でした。
結果、和菓子屋でも「甘いものから塩味の品まで扱っても罰は当たらないだろう」との思いでした。本当に信頼のおける漬物会社を知り尽くしてしまったのです。「わてとこも、お菓子だけやのうて、塩気のもんも売ってみよか」となりました。
庵主おすすめの漬物、かのこ庵が漬物を取り扱う本当の意味をご理解いただけましたでしょうか。(かげでガッテン、ガッテンという声が聞こえ・・・ないか)
勿論お菓子をお褒めいただければとてもうれしいのですが、その庵主が選んだお漬け物も是非、ご評価の程、お願いいたします。
晩秋の景色となりましたが、渋柿ではございませんでした。
ご近所の子守柿です。
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