2016年1月13日水曜日

民主主義

 お蔭様で何とか年末年始の繁忙期、しかも体力のいる仕事が続く中、どうにか無事に乗り切ることが出来ました。
  暮れの餅つき、年賀品のお客様、そして成人の日のお赤飯、勝栗まんじゅう。
 今、現在でいうなら、安堵感と共に些か充実感も感じています。   
 けがや、故障もなく乗り切れたということでしょうか。
 しかし相変わらず多いですね。
 年末のお餅も、成人式のお赤飯もすべてご予約をいただいて製造するわけですが、当日になってから「のし餅を」、「お赤飯を」というお客様が。

 特に、お赤飯は量販店さんのように一年中パック詰めにて販売しているのとは訳が違うのです。お赤飯の容器はちゃちなパックではなく、そして量目の違う容器が数種類あります。それぞれに綺麗なお赤飯の掛け紙をお掛けします。事前に予測してお詰めしておく訳には参りません。
 更に、ササゲ(割れが少ないように皮が堅めの小豆)を少なからず数時間以上前に煮て煮汁と分けておく必要があります。この数時間が大切でして、温かいままの煮汁ですと、お赤飯の色合いが私のイメージした色合いと全く異なったお赤飯になります。
 餅米にしても同様でして、少なからず数時間は研いで浸漬しておく必要があるわけです。

 このようなことを書くことが必要な世の中になってしまったようです。

 栃木市では1月10日(日)が成人式でした。前日夕方の五時くらいまではそれでも我慢してご注文をお受けしては、お米を研いでおりましたが、流石にそれ以後のご注文はお断りしました。
 当日になってからのお客様もいましたが、早朝からのセイロでの作業です。必ずご予約以上に「足らなくなりましたので」、というお客様が毎年おります。そのため余分には準備してはいるのですが、限界です。というか、きりがないのですね。
 かのこ庵のもち米は新潟県産の「こがねもち」という、とても評価の高いもち米を使用しています。たかがお餅、お赤飯ですが、されどお餅、お赤飯なのです。わかる人は直ぐに分ります、その違いが。生産者もはっきりしていますので、安心して、しかもご納得いただける逸品なのです。今まさに受験シーズンでございます。そしてご卒業、入進学シーズンと続きます。 
 何卒、少なくとも2日前までに、ご予約をお願い申し上げます。

 話題が変わります。暮れの新聞の特集記事の中で、昨年一躍有名になった「SEALDs」の「奥田愛基」さんのインタビューが掲載されておりました。最後のところで彼はこんなことを話しています。「人間は皆ひとりで生きるしかなくて孤独だけど、ひとりじゃ生きられない。そんな自分やあなたが個人として認められ、一緒に生きることを支える仕組みが民主主義じゃないですか」と。
 とても24歳の青年の言葉とは思えない感動的な「民主主義」表現じゃないですか。
 「SEALDs」は解散し、暮れには、市民のための政策提言シンクタンク「ReDEMOS」を設立したそうです。

 ここ数年前からよくお見えくださるお客様で、ほぼ同年配の奥様と結構立ち入った話をするようになりました、お客様が他におりません時に。
 栃木市内でボランティア活動等ご活躍著しい方ですが、互いの学生時代の話になりました。半世紀前のことになってしまいますが。「私は『中核』でしたわ」と、そこで私も「ノンポリに近いのですが、『核マル』でした」と。「体格がよかったのでデモにはいつも誘われて前に押し出されてました」なんて。
 結果として、私はいつも消極的な心情左派なんだろうと今でも思っています、ここだけの話ですが。

 世の中の流れや、常識、非常識以前に無知という場合もあるでしょうが、それらが何か、空気が読める人とそんなことに関係のない人に、2極化しているなと感じます。
 さも偉そうに書いていますが、奥田氏の言葉に感銘を受ける私がとっても卑小なものに見えます。

 

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