2011年11月28日月曜日

「ふところ手こころみられしごとほどく」中村汀女

流石に朝晩の寒さは、本格的な冬が来ていることを実感させられます。過日、開きましたイベントには和服の方もいらっしゃいました。
二日目は朝から冷たい雨が降り続きまして、難儀な思いをなされたお客様もおられたと思います。
昨今はそれ程気になさる方は少なくなったようですが、和装でのふところ手の女性は、あまり見場がよろしくないとされたものです。
汀女様のふところ手の俳句です。


今日は曇り空にて山では雪との情報が入っています。
そこで寒さを感じつつ、寒さがより増すという川柳を二句、時実新子様でございます。
「雪こんこ人妻という手にこんこ」
「雪の夜の惨劇となるベルを押す」


駐車場の山茶花がやっと咲き出しました。
しばらくは、看板に色を添えてくれることと期待してます。
次は自室のシクラメンです。君は偉い!



















さて、「物造り空間工房」ですが、12月早々に反省会を開き、今後どうするかを話し合う予定ですが、正直、なかなかに私の歳でのイベントは疲れます。仕事を含めて、やらねばならない事、やりたき事、予定を入れてしまった事など、多忙を極めております。私だけではないのですが。
それぞれが職人気質を持った者達ですので、ある意味融通が利かない、又、妥協を許さない、だから良いのですが、しかしこれをまとめるにはエネルギーが要ります。
それなりに気心は承知していた積もりでも、ただ集まって飲み食いをするのとはおのずと異なります。裏方さんに徹してくれた方や、結局、間に合わずお手伝いを引き受けて下さった方があってどうにか盛況を得つつ、終了できましたこと、ご来場のお客様は勿論、併せて深く感謝申し上げます。
しかし、このご好評の中で、今回限りでは笑われますよね。
責任者としての立場は放棄できないでしょうが、若い人の積極さがもう少し欲しいと書かせていただきます。
今日、又しても、今回の件で新聞社様から取材の申し込みが有りました。
やはり、異業種ながら物造りのプロの集団によるイベントというコンセプトがアピールしてくれたのだとしみじみ感じます。
ここ栃木市では、私はいけないことをするには、いささか勇気が必要な立場になってしまったのを感じます。
大した事をするわけではありませんがねー。
こんな後姿でも、どこかで見かけたオッチャンや無いかと判ってしまいそうですね。
この「疲れた、疲れた」言うとったオッチャンが何でこんなところにおるんや。
ほんま、疲れのウルトラ三乗状態がつづくはずやて。
孫との随分以前からの約束を果たした次第ですが、随分と歩き回りました。
それにしても、マニアックな方達の多いところですね。城壁の一部にカメラを向けている方が沢山おりまして、何事かいなと、立ち止まりますと「隠れミッキイ」を写しているのですね。アホラシ。
夜九時からのショウを見るために、正面のホテル群の前には数百人(いや、もっとかな、何しろ大変な混みようの日だったらしいのです)以上もの人が、2~3時間も前から地面に座り込んでいます。その正面のホテルのバルコニーのある部屋は一泊50万もするそうです。一緒に一寸座り込んだ時にマニアと思える男性から教えていただきました。
ちょっとしたショウやアトラクションを見るに付け、最低30分、通常2~3時間待ちとなっています。ポップコーン一つ買うのに並ぶのです。 「お馬鹿さん」といわれるのを承知で書きますが、所詮、乗り物はお子様向けにてさほどの絶叫系のマシーンがあるとは思えません。360度回転のなんとかマウンテンは、先が読める、つまりこの先はこうなるぞ、というのがわかりますのでそれほどの恐怖感を感じませんでした。
ま、約束は果たしましたので良しとしますか。でも、もう行きません。
考えてみたら、私はねずみが苦手なのでした。これではそもそも好きになるのは無理がありましたねー。
いわれなくても「私はお馬鹿さん」でした。そして、フアンの方には失礼しました。
あー、しんど。

2011年11月24日木曜日

冬紅葉

 先週末、高橋睦郎様の「花をひろう」は「冬紅葉」でした。
ふさわしいかどうか、何枚か冬枯れのスナップを。

 慌ただしいのはよいことかどうなのか、忙しい11月でしたが、もうすぐ師走ですね。
 七五三に学校関係の大口ご注文、そしてコラボなイベントとよく働きました。
 流石に疲労の蓄積を感じまして、昨日は整体で眠りこけてきました。

 お蔭様で、「異業種ながら物造りのプロが集まっての『物造り空間工房』」は二日で会場を閉鎖するのは「勿体無い」とのご意見も沢山頂戴いたしました。
初日のお客様には、我々も不慣れな点も多々あり、又、想像以上の混み具合となりご満足いただけたか誠に心配です。
 少し欲張り過ぎた企画だったかもしれませんが、第一回目ということで、ご来場の方にはお詫び申し上げつつお許し下さい。
月刊「もぱ」さんも、栃木朝日さんも、下野新聞社さんも、栃木ケーブルテレビさんも全て無料で取材して下さいましたが、この場をお借りして改めて厚く御礼申し上げます。あれだけの紙面や、テレビのニュースとして時間を割いていただいたわけですが、広告費として考えると大変な金額になったはずです。
 以下、当日のスナップをご来場できなかった方のために、このブログに掲載させていただきます。











メンバーの皆様も本当にお疲れ様でした。
誠に好評でしたので、次回も必ず開催いたします。
お楽しみにしていて下さい。



2011年11月17日木曜日

「物造り空間工房」明日から

実に大口のご注文をこなしながら、「物造り空間工房」会場作りにと、走り回っています。
そこまでやるかというような視線を我が家から発せられているのを感じてます。
昨日はお店は休みですが、お赤飯のご注文も有り、「和顔施」のあんを煉り上げねば
ならないこともあり、会場つくりもしなければならず大変な一日でした。
でも、会場作りをしているときに覗いていかれる方から、「高級割烹の雰囲気を感じますね」と声を掛けられました。
イベントの仕掛け人と、一級建築士がスタッフになっています。
こんな田舎の街の空き店舗に、突然出現したアートな空間が広がっています。
かのこ庵と煎茶道のスペースは奥になります。明日の午前の部には地元のケーブルテレビが取材に来ます。余りの反響の多さにいささか恐れおののいている、というのが真実です。果たしてうまく、わずか二日間ですが乗り切れますでしょうか。お断りしておきますが、全てご予約のチケット制です。申し訳ございませんがチケットの販売は終了いたしました。会場の雰囲気等は後日、あらためてご紹介いたします。多忙に付き本日はここまでです。



2011年11月12日土曜日

ホンダのASIMOを考える

「物造り空間工房」がいよいよ一週間後に開かれます。
平井焼をメインに、煎茶道の先生によるすすり茶に、かのこ庵の和菓子、マニア垂涎の紅茶に洋菓子、フラワーアレンジメントのプロによる実演、一級建築士による空き店舗とは思えない会場造り。
いずれも、全く異業種ながらコラボレーションしてのイベントとなりますが、昨晩、最後の会場構成、役割、必要なもの、足らないもの、役割分担等深夜まで、議論が交わされました。それぞれに思い入れが当然違いますので、集約し、妥協し、一つの事柄を決めるだけでも、意見の一致を見つけるのは実に大変です。四回目になりました打ち合わせですが、全員が現役の仕事師たちです。仕事が終了して、全員が集まるまでさえ時間がかかります。温度差という物が有ります。人によってはさほどの問題ではなくても、人によっては譲れない一線があるわけですね。
残念ながら最高齢という立場上、責任者になっていますが正直疲れます。
過日の打ち合わせは電気の無い、つまり蝋燭の元で打ち合わせを行った夜も
有りました。
それぞれが、手造りのプロの集団です。チケットの販売状況もまずまずにて、
日時によってはお断りする日も出てきました。メデイアからの取材もあり、新聞には二社に記事が掲載されます。
いささかプレッシャーを感じて来ているメンバー達です。
究極のおもてなし、とまでは無理でも、
各自の個性が発揮出来れば良いかなと今は思っています。
乞う、ご期待!(ただしチケットをお持ちの方だけですが)


数日前に、改良されたホンダのASIMO君がマスコミを賑わしていました。


日本の最先端の機械工学の、それでいて技術者の、職人の、技を感じさせるロボットとは思えない動作をこなしていました。日本は凄い、といえます。
しかし(そう来ると予想した人もいるかな)、どうも好きになれません。テレビの画面に登場すると、どこか視線が空をさまよっている自分を発見します。如何に素晴らしい動作をこなしたとしても、あの無表情には慣れることが出来ないのです。仮にでも現実の介護の場面で、あの無表情のASIMO君がお年寄りに接したとして、そのお年寄りたちが簡単に喜んで受け入れられるのでしょうか。そんなこと考えるのは私だけでしょうか。
日本は漫画の世界に限らずいわゆるドールの製作でも極めて優秀なはずです。
例えば熟年にはなりましたが、ファンの沢山いる女優さんに似せてはと、一寸思いましたが駄目ですね。やはり、ロボットはロボットなのです。人が立ち入ることの出来ない領域での利活用が一番でしょう。
 そうです。そこで「和顔施」の登場となります。穏やかにして、和やかな表情は決して自分のためだけではなく、周りの人をも巻き込んで行きます。誰もが出来る、それでいて一つとして全く同じ顔は無いのです。


恥ずかしながら自作の「五百羅漢」の部分写真です。丁度五百のお地蔵様を
何回も数えなおしながら描きました。
店内に飾ってあります。
著名な先生方の作品の邪魔にならないよう隅のコーナー近くにございます。
そうか、あのコーナーは君の懺悔の場所だったのか?とは失礼です。しかし、お蔭様で「和顔施」只今好評を得ておりまして、お客様との格好の会話の題材にもなっています。


 実は髪の毛をかなり伸ばしていました。出来ることならちょん髷を結おうかなとも
思っていたのですが、何人かの人から「似合わないよ」といわれ、家族には反対され
先日、床屋さんに行って来ました。結局は数ヶ月前の頭に逆戻りです。
いささか、頭頂部の髪の薄さが気になるようになりましたものですから、少しでも
こんもりとと願っていたのですが、ヘアーサロンのオーナーからは、まだまだ心配するほどではないですよー、といわれましたので。私が行きつけのヘアーサロンのオーナーは大変な勉強家でして、まだかなり若いのですが色々な機械や器具を設置し、サービスもよく、お客様は皆さん納得顔でお帰りになっています。一度お試しにお立ち寄り下さい。「ヘアーサロン エトリ」と申します。

2011年11月10日木曜日

「梅一輪 二輪三輪 千万輪」

いくら冬至を過ぎたとはいえ、梅の話は早すぎますね。相変わらず、かのこ庵の駐車場の話です。
ただし、本日のタイトルに相応しい話となります(でしょうか)。
タイトルの作者が誰か判らず困っているのですが、随分昔から頭の中に残って来ていた作品です。
梅の花の咲く頃を一寸想像してみて下さい。
どちらの梅林でも結構です。
「あ・・梅が一輪咲いたわ、次の日、二輪三輪見っけ、うわ今朝は千万輪、いっぺんに
満開になってしまったわ」という俳句です。
梅の花は咲き始めたら、あっという間に一斉に花開きます。
さて、わが駐車場の山茶花です。
梅花の如くは参らぬでしょうが、これからが楽しみ半分、散り始めると、これが又、一斉に散り落ちまして、店の前をこれから吹き出すであろう北風に
舞って余り見場がよろしくないというか、掃除が大変になります。
同じく、右の写真は自宅前の栃の木ですが、すでに散り始めました。今朝、仕事前に撮った写真ですが、向こう側ではない、こちら側にもあります。公園内は、落葉樹ばかりですのでいずれの日か、落ち葉拾いのために、休日がつぶれます。
楽しませていただいた代償となります。
ところで、栃の木の名称は西欧に行きますと「マロニエ」と呼ばれます。どうも、こちらのほうが体裁が
よろしいような気がします。
しかし、朝晩はいつの間にか寒くなってきました。
このブログをご覧の方だけには、お風邪など召されませぬようにとご祈念申し上げておきます。

「和顔施」の表示に関しての公的機関との折衝は今日も続いております。
しかし、先様はあくまで善意でご指導下さっておられるのでしょうが、ですから、本来は厚く御礼申し上げるべきなのでしょうが、「グラニュウ糖」では駄目で、「グラニュー糖」と表記して下さい、と、言われましても、何処が間違いか判りますか。
御礼申し上げる前に、頭が痛くなります。
カロリーや糖質の数値を分析していただくことになっております栃木県の、その方の公的機関からは、連絡と申し込みを行ってから丁度二週間が経ちましたが、漸く本日、分析担当者が誰某となりました。
とのお手紙を頂戴いたしました。
年内には来てくださることと気を長あーくもってお待ちすることとしました。

この「和顔施」の意味にについてお客様からお尋ねが何件かございました。
正直、本来のこの単語の意味を説明するとなると、いささか知識をさも披瀝するようでして、躊躇します。
仏教用語なのですが、「地位や財産が無くても、誰もが何時でも容易にできるお布施の行、『無財の七施』のひとつです」。
と、なりますが、どうも難しいのと、私自身の照れも入ってきます。
何しろ、この歳になっても煩悩まみれの日々を過ごしておりますので。(合掌)

こんなご時勢ですから、せめて和やかな顔でということと、恥ずかしながら私の名前の中から一文字、入れさせていただきました。と、だけご説明いたしております。
でも、一昨日のお客様はこの言葉をご存知のようでして、「実は今朝、いやなことがあってむしゃくしゃしていたの。でもこの文字を見てさっと気持ちを切り替えられたわ。
ムスーッとした顔のままでは事態は変わらないというか、相手だってそれを感じて、
いやな思いを引きずるだけですものねー」。
このような時に、このような仕事を続けてきてよかったなーと、しみじみ感じさせられます。感謝、感謝でございます。
このブログの場をお借りして、お褒めのお言葉をくださいました皆様に、そして、特に花林の牧様に厚く御礼申し上げます。

2011年11月6日日曜日

「和顔施」の販売を店頭だけで開始します。

お菓子大好き人間でも、甘味が気になって我慢をしている方のために、そして、小麦粉や、鶏卵等のアレルギーを抱えていらっしゃる方に、お召し上がりいただきたい商品が出来ました。商品名は「あんロール『和顔施』(わがんせ)」と申します。
只今、現在販売中のかのこ庵のこしあんや、粒あんよりも糖度を3割ダウンさせて作った皮むきこしあんが米粉ロールケーキの中にサンドされています。
勿論、和菓子ですので甘くないといったら嘘になりますが、誠にほんのり優しい甘さの甘いもの大好き人間には物足りない商品となります。
表現や表示の面で、公的機関との意見調整が実に手間取っています。
でも、ご試食いただいた沢山の方から発売日の問い合わせが来ています。
通販や、ご進物としての販売は当面見送りまして、生菓子としてお店だけでの販売に踏み切りました。商品は冷凍状態の、つまり、コチンコチン状態での販売です。
消費期限は解凍後2日です。何しろ糖度が低いため日持ちがしません。
ただし、店頭だけでの販売にて、一個から冷凍品をお求めいただけます。

しかし、こんなちっちゃな和菓子店の商品でも表示というのは大変なのです。
まして今回の商品は、コンセプトがコンセプトだけに、ということです。
公的機関との意見のすりあわせが出来ましたら、あらためて発表いたします。
ただ、そのような次第にて正式なラベルや販促物が出来ぬままですので、自店内
での、ラベル発行機による簡易表示の商品となります。
でも、その方が手作り感が増すかもしれませんね。

でも(でも・ばかりの今回のブログです)我ながら、この歳でようやりまんなあ・・と
しみじみ感じています。
ぜひ、カロリーや糖分、アレルゲンにお悩みの方、お試しください。

じつは,上記棒線のところの表現方法が定まらないのです。困りました。

昨日、今日と合併記念、東北支援の名目で「秋祭り」が市内の大通りで開かれ、
商工会議所が主催した「栃木市の産業と物産展」も開かれました。
依頼されまして、お断りすることも出来ず、二品、出品協賛しましたが、5年に一度の人形山車が練り歩くわけでもなく、PRも正直不十分にて、そして今日は11時頃には雨となりました。
出品した商品がいくらも売れずに先程、戻ってきました。
そんな予感はしていたのですが、悪いほうに当たってしまいました。
来週後半には「物造り空間工房」のイベントが予定されています。
問題は無い、とはいえませんが、要はやる気とPRです。どうなるかご報告をお待ち下さい。

夏にご紹介した、葉っぱが二枚だけになってしまったシクラメンです。
まだまだ蕾が沢山隠れていますが、280円の品です。
植物と、? には優しいオッチャンなのです。
?は何を指しますでしょうか。秘密です。
「簡単に想像が付くよ」とは言わないでください。

2011年11月3日木曜日

「炉開きや 紅はく扇子 帯にさす」高久あつ子

かのこ庵ホームページの表紙が秋色になっています。
朝の早い仕事の日々ですが、しみじみと自転車での通勤は寒さを感じます。

裏千家の茶道の先生より、「炉開きとして・・」ということで、井桁の焼印にて、
織部の薯蕷まんじゅうのご注文が入りました。結構な数量でして相変わらず
仕事に追われています。手前は少し早いのですが「雪うさぎ」です。

昨日は足利高校様創立90周年の金箔をつけた薯蕷、更に栃商茶道部様
の薯蕷まんじゅうが、又、今朝は以前に2度程ご紹介してます「満福寺」様の
御本堂落慶法要にて、お赤飯と栗薯蕷まんじゅう、と、手ごねのハードな
仕事が続きました。ありがたい事です。お昼頃に内祝のお赤飯のご注文を
いただいたお客様から「ブログ、いつも観てますよ」と声を掛けられました。
仕事の疲れがすうっと無くなるようです。ありがとうございます。

それにしても「満福寺」さまの落慶法要の盛大さには圧倒されました。
スナップを何枚かご紹介します。


こちらのお寺様の本来のご本堂には、かのこ庵のどら焼に引用させて
いただきました「三鬼尊」が鎮座しております。
「物造り空間工房」に参加してますフラワーアレンジメントのプロの花屋「花龍」さんがホームページを開設しました。是非、ご覧いただくと共に一度ご注文してみて下さい。センスの良さは栃木で一番と申しておきます。



それでは私も、もう一仕事、に戻ります。