2016年7月18日月曜日

「林望のイギリス観察辞典」

 梅雨が明けたようで明けていないようで、その割に暑い日が続いています。皆様、体調管理を怠らないでください。  
 そういう私は、例の転倒事故(?)以来、どうにも回復力のなさに唖然とする日々ですが。
 情けない歳になってしまったという事でしょうか。言い訳になるかもしれませんが、右肘の痛みが抜けず、結果、右手の握力が今一つの状態が続いています。
 菓子作りこそ生業ですから何とか仕事としてこなしてはいますが、それ以外の事に集中する気力が衰えています。ブログ書き込みの滞り、お許しください。

 かのこ庵の駐車場の合歓(ねむ)の木が、今年、突然たくさんの花を咲かせてくれました。以前からあったのですが、驚きの一斉開花でございます。綺麗でしょう。何よりも可愛いでしょう。暫く楽しませてくれそうです。



  リンボウ先生の「イギリス観察辞典」なるご本を読ませていただきました。
 1993年の初版本が手に入りましたので。

 リンボウ先生、独特の観察眼と、文章力によって、英国人気質がよく理解できます。
 EU離脱で国内だけでなく世界中に衝撃を与えてくれましたが、その基本的な国民性が偲ばれます。
 それにしても、次から次へのテロ、そしてクーデターです。日本国内においても、無差別での、つまり何等関わりないのに命が失われていきます。


 ところで、関東での昨日のゲリラ豪雨。それでいながら水瓶地域への少雨。
 どうもあまり良い話題の少ないご時世です。

 

 リンボウ先生でした。
 本作は英国滞在中のエッセー集の様な本ですが、その中に「音楽」として、以下の記述があります。オックスフオードにおける大学の図書館の司書をしている青年の話ですが、食事に誘われます。食後、隣室へ移動させられまして『このように、食事の部屋と食後のお茶の部屋とを別にするのはイギリスの伝統のひとつである。(として隣室に入り、そこにハープシコードが置いてあるのですね)(中略)H君は静かにその蓋を開けると、直ちに鍵盤に向かって座り、その長く白い指を緩やかに動かして、おっとりとバッハを弾き始めた。空中に楽譜が流れ出たかと思われるような優美な旋律と、からみあう高雅な和音、躍動する対位法、追い巡るフーガ、私たちはあまりに芳醇な食後の一時に陶然となった。』と続きますが、曲目が気になりますね。 

 『また、あるときはロシアからモスクワ国立バレー団がやってきて《天地創造》というのをやった。プリマの妖精より、悪役の女悪魔のほうが数層倍美形で、なるほど悪の誘惑は善への導きよりも強い、とこの演目は教えているのか。』と書いています。

 リンボウ先生は音楽にも精通しており声楽家としても有名ですが、為になるご本であるとして紹介させていただきました。ただその実力の程は生をお聞きしておりませんのでわかりませんが、金沢や、東京は紀尾井町ホールなどで演奏会を開いております。多趣味でありながら、じつにその一つ一つに深い造詣を持っていらっしゃることが理解されます。素直に頭が下がります。

 少しづつ書いていきます。お付き合いください。 





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