2012年1月21日土曜日

「小火鉢を 寄すや心を 寄す如く」中村汀女

 実に寒さ厳しいこの冬となりました。
 たしかに「大寒」であります。
 栃木市は朝のうち小雪が少し舞いましたが、昨日に引き続き冷たい小雨が降り続いております。昨日の朝の小雨には、思わず大きな深呼吸をさせられました。何しろ誠に暫らく振りのお湿りであり、朝の大気に潤いを感じてしまいましたので。
 
 しかし、それも束の間でして、続けて寒気に思わず身震いをしている私がおりました。いつもは東京より2~3度程、気温が低いはずですが、ここ栃木市では雪といえるほどの物はちらつきませんでした。寒さは厳しいのですが。
 ともかく、このブログをご覧くださる方だけにはご自愛を、と申し上げておきます。
 お店はエアコンの暖房が入っていますが、作業場では石油ストーブが活躍しています。省エネにして節電でも有りますが、こちらのほうが暖かい気がします。何しろ作業場の床はセメントの打ちっぱなしですので、仕事が終わり、じっとしていると寒さが足元から這い上がってまいります。
 そんな時に、ストーブを抱えて、例えばこのブログを書いている時は手放せません。
 ただし、表題のように「小火鉢」はこの時代です。流石にございませんが、いい俳句でしょう。いつもながら汀女様には名句が多いといえます。

 さしも草を使用した「招福金箔 草餅」が売れ出しました。
 不思議といえば不思議なのですが、何故か日本人はその季節になるとその季節のものが召し上がりたくなるのです。同じ上新粉を使用して仕上げる柏餅をこの時期、欲しがるお客様はございません。
 しかし、今日はなにが言いたいかといいますと、全ての店舗数はよくはしりませんが、栃木県内だけでも十数店舗あると思われる中々にしっかりした商品構成をしているスーパーさんで販売されている商品について、ひとこと言わせていただきます。
 その販売されている草餅なのですが、柏餅状に小判型に草餅を延ばし、あんこを入れ仕上げに桜餅で使用する塩蔵された桜葉が巻いてあるのです。新製品のお積りなのでしょうか判りませんが、食べてみる前にまず「何!」、食べてみて又しても「何、これ!」状態です。しかしなんでもありの世の中ですが、かなりの違和感と、正直、ヨモギと桜餅を一度に口にしたようでして、はっきり言っておいしいとはお世辞にもいえませんでした。
 まー、好みや、うまいかまずいか、仕上げ方や、材料にも
地方によって、人によって違いが当然ございますが、どうも
何があっても不思議ではない世の中といえます。
 「さくら餅」は関東では小麦粉をクレープ状に小判型に鉄板で焼き上げて、あんこを入れ、桜葉で巻きますのが一般的ですが、関西方面では、もち米を細かく(といってもサイズに決まりはあります)砕いたものを蒸かして、以下は関東と仕上げはさほど変わりませんが、これが「道明寺製桜餅」
となります。

 かのこ庵ではどちらも製造販売しておりますが、最近はどちらも同じように売れるようになりました。が、これだけ材料に違いが所変わればある、という話です。でも、桜餅に使用する塩蔵された桜葉は、水洗いして使用しますが、それでもかなり香りの強い(かのこ庵では「春香 さくら餅」として販売しています)食材です。少なからず、ヨモギにも特有の強い香りがありますが、このヨモギと桜葉の組み合わせはかなり問題ありと思います。
 如何思われますか?

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