2013年3月15日金曜日

「酒呑みの自己弁護」山口瞳

 初版が昭和48年ですから,今から思うと随分と旧作になります。通勤に電車を利用するなんてことありませんので、いまでも「夕刊フジ」という新聞が残っているのか全くわかりませんが、その当時、注目の好評連載エッセーが、一冊の本になりました。
 どうして今頃懐かしい作品を、と、お思いでしょう。
 二日前に、私の主治医の江口ドクターから、強く節酒の勧めを説かれました。その数日前に馬鹿なおっちゃんです、呑み過ぎてしまいました。原因は分かっております。ただ、結構今回はしこりというか、悔いが残る酒となってしまいました。そんな時、昨晩自室の本棚から偶然に山口先生のこの著作が眼に入ってきたのです。
 しかし先生はショートエッセーに関しても、誠に不動の巨星と言えます。
 パラパラとページをめくっておりましたら、「泰然自若」というタイトルのページがありまして、又しても反省しきり状態に陥りました。
 『何が厭だと言って、酒を飲んでガラッと態度が変わってしまう男ほど厭なものはない。』として、説教癖、『困るのは、彼の言うことは、いちいちもっともで、正論であることだ。』
 又、『ダジャレを飛ばす人がいる』とか、『猥雑になってしまう人である。具体的に言うと、女性に対する態度が粗暴になる人である。』
 どうも我が身のことをさておいて、批判するのはいけないのですが、上記何項目かに当てはまる男と呑んでしまいました。少しづつイライラしてきている己を感じながら、ピッチが確実に上がっておりました。

 本書には全てのページに「山藤章二」様のイラスト、というよりもそれ自体が、ひとつの作品になっているとも言える素晴らしい出来具合の物語を読むような挿絵が掲載されております。実に楽しめる作品でして、よろしかったらご一読ください。
 少しだけ平安時代物から離れます。私自身が、もっと吸収しなければならないものがあると物凄く感じてしまったのです。
 中宮定子を少し書き、清少納言をじっくりと、観察し、「藤原実方集」の私見を開陳する。
 の、予定でしたが、手元の書籍だけではあまりに表層的ですし、残念ながら繁忙期でございます。お勉強は少し時間がかかります。G/Wでも過ぎれば別ですが、現状は無理でございます。


一進一退の春です。

 来週水曜日はお彼岸の中日です。当然、仕事です。更にその次の週の定休日には孫との約束にて、スキーに出かけます。スキー板をはくことはあきらめてはいますが、地獄の2週間とならないことを皆様、見守ってやってくださいです。
それにしても10日程前から、ついに花粉症の症状が出てしまいました。暫く、薬を飲みつつ我慢の時節でございます。

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