『橘香る朝風に、高く泳ぐや、鯉のぼり』
私は五月人形というものが好きではない。桃太郎も鐘馗様も安っぽい。三月の雛人形には
かなわない。やっぱり人形は女の児のものだろう。鯉の吹流しはいい。あれは実にいい。さっ
ぱりとして、勇壮で、馬鹿ばかしい。無意味で、美しい。私は鯉のぼりの無意味には、意味が
あるはずだとおもっている。」 直木賞作家 故 山口 瞳先生 「人生論手帳」より
私が敬愛し私淑する、山口先生が書き残した御本から抜粋し掲載しました。
ところで、実に「鯉のぼり」を挙げているご家庭を見ることが少なくなりました。
親と同居する若夫婦が少ないのでしょうが、変わって、栃木市の中心部を流れる巴波川に
かわいい、小さな鯉のぼりが沢山泳いでいます。
川の中にも沢山の鯉が泳いでいます。
先程から小雨が降り始めました。 鯉のぼりに降りかかる涙雨のようです。
0 件のコメント:
コメントを投稿